正倉院の古代楽器、音色再現 デジタル技術で60年ぶり

奈良・正倉院に収蔵されている古代楽器の音が、60年前の録音テープをもとに、デジタル技術でクリアによみがえった。天平時代への想像をふくらませる音色として、来月25日から奈良国立博物館で始まる「第60回正倉院展」で一部が披露される予定だ。

 録音は、収蔵楽器の調査・研究のため、1948年から64年まで4回にわけ、同院内で収録されたもの。琵琶や尺八、横笛など約20の楽器を、当時の宮内庁楽部のメンバーらが演奏した。

 宮内庁正倉院事務所に、当時の録音がレコード6枚とテープに残されている。レコードは劣化が激しく、再生できなかったが、約2時間分のテープは再生できた。楽器の音のほか、楽器の弦や穴を押さえる位置についての説明や、音叉(おんさ)による基準音も録音されていた。

 終戦直後の録音も多く、当時の機材の不安定さから、音の高さなどが実際とは異なっている。そのため正倉院事務所の依頼を受けた朝日放送(大阪市)が、音叉の基準音などを手がかりに、コンピューターによって誤差を修正。ノイズを抑えるなどして、録音当時の音色を再現した。

 正倉院の楽器を復元した経験のある元国立劇場演出室長の木戸敏郎さん(78)は今回再生された録音を聞き、「現代の楽器と比べると、竹など使われている素材の持ち味が生かされた、まろやかな響きがしている。天平の時代は、さぞのどかな演奏だったのだろう、と思いをはせたくなる」と話している。


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